矢作川流域連携
国土交通省では、矢作川流域の方々のご意見を踏まえて平成21年7月に国が管理する区間の「矢作川水系河川整備計画」を策定しました。
この計画では今後、矢作川における治水、利水、環境、維持管理等の課題を解決し目標を達成していくためには、川の中だけの視点ではなく、水のつながりという視点で山から海までの流域圏(※1)全体を対象として、多様な課題の解決に向けて市民、関係機関、有識者の方々等と一緒に話し合い、役割をもちながら連携・協働して行うことが必要であり、調和のとれた流域圏全体の発展につながると考えています。
このため、多様な課題の情報共有・意見交換の場として、矢作川流域圏に係る個人・市民団体等、関係団体、学識経験者、国、県、市町村の関係行政機関で構成する「矢作川流域圏懇談会」を平成22年8月28日に設立(※ 2)しました。
アイシングループとの環境保全活動
工場用水や生活用水として矢作川から多くの恩恵を受けているアイシングループは、源流地域である根羽村と「森林(もり)の里親契約」を2004年に結び、さまざまな活動を通じて森林整備に協力しています。「根羽村親子わんぱく体験隊」は、親子で楽しく水の大切さや自然の素晴らしさを知ることで環境意識を向上させることをねらいとし、2004年より年に2回の(夏・秋)活動をしています。
※写真:秋の陣、アイシンの森遊歩道整備の様子
下流域の愛知県安城市との森林共同経営
愛知県安城市は長野県根羽村の平成3年度から平成33年度までの30年間「山のオーナー」として森林の共同経営(「矢作川水源の森」分収育林事業)をしております。日本デンマークと称される農業地帯となった安城市を明治時代から水源の面から支え、安城市民向けの野外センターを建設に協力を行い、安城市内の全ての中学生や市民が自然にふれあう学習体験をできる環境をサポートしてきました。こうしたことから矢作川の最上流の水源涵養と、森林保護のほか、野外センター周辺の環境保全にも役に立つとして、「山のオーナー」として森林の共同経営(「矢作川水源の森」分収育林事業)を行なっています。