根羽村役場、および根羽村森林組合(長野県下伊那郡根羽村、村長 大久保憲一)は、昨年度から新たに取り組んでいるサステナブル素材「木糸(根羽村産)」を用いて、2021年10月18日-20日に東京ビッグサイトで開催される日本最大のサステナブルファッション専門展示会「国際サステナブルファッションEXPO」に “木の糸コンソーシアム”の一員として出店いたします。(https://www.fashion-tokyo.jp/ja-jp/shows/sus.html)
ファッション業界の課題を、日本に溢れる森林資源を利活用して解決を
サステナブル素材「木糸」は大阪府阪南市に所在地を構える株式会社和紙の布(大阪府阪南市・代表取締役 阿部 正登)が開発した新素材で、国産間伐材(針葉樹)を使用した100%の和紙でつくる素材です。地球に優しい素材として環境汚染が問題となっているアパレル業界のソリューションとしての展開が期待でき、さらに全国各地に溢れている森林資源の新たな利活用方法・および木材の付加価値向上のための手法としても可能性を秘めている素材で、抗菌活性値も非常に高い数値が出ています。
これまで根羽村森林組合では地域から伐採した木材は主に建築材として展開を進めてきましたが、平成初期以降の木材価格の低下により苦しい経営状況が続いており、資源の付加価値を向上させる新たな利活用方法の開発は長期に渡っての課題でした。根羽村ではこの経営課題に取り組むために教育大学と連携した子供向けの「動く木のおもちゃ」の開発や、可動式のポータブル机・椅子の商品開発などに取り組んでいますが、新たに「木糸」を用いることで木製の日常用品開発や、ものづくり企業との連携が期待できます。
今回の展示会では「木糸」に対しての市場の反応や、他社・他業界との連携の可能性を模索するために出店を行います。
「全国各地」に動きを発展させるための”木の糸コンソーシアム
「木糸」を用いた商品開発はこれまでも数々のものづくり企業が連携して生み出してきました。その1つに、「ゼロ・ウェイスト宣言」をした町として世界的に知られる徳島県上勝町に所在する株式会社いろどり(徳島県上勝町・代表 横石 知二)があります。横石社長は地域内の木材の利活用方法、および環境に優しい商品展開の実現のためにこの素材に着目し、ファブリックブランド「KINOF」としての展開を2018年よりスタートさせました。そして、2020年には根羽村といろどりで業務連携契約を結び、根羽村産のKINOF展開の実現が決まっています。
そして、さらなる展開として根羽村や上勝町だけでなく、全国各地の山村の森林資源を用いてサステナブル素材を生み出すことが可能になる未来の実現のために、株式会社いろどり、和紙の布、根羽村森林組合の三社で”木の糸コンソーシアム”の立ち上げが実現しました。
コンソーシアムでは木糸にまつわる資源・技術・企画に対してノウハウを持つ企業を集約し、”木糸”を用いて何か実現したいという想いを持つ企業や人々を支援・サポートする機能を担います。
現在は三社の加入ですが今後はこのビジョンに共感いただける様々な業界の加入を目指しており、業界を超えてノウハウやネットワークを共有しあうことで、全国各地から「木糸」が生まれ、アパレル業界・国内の森林問題の双方の課題解決を実現したいと考えます。
当日のブースではまず木糸を知り、ワクワクしてもらう
「国際サステナブルファッションEXPO」での展示では、根羽村の木材、および木糸から生まれた様々な種類の布を用いて、廃棄が少なくリユースが可能な展示ブースを実現させます。ブースには木の糸から織られた布のサンプル展示、木の糸から生まれたアパレルのサンプル商品の展示、KINOFプロデュースの商品の展示が行われます。商談ブースでは木の糸を用いた商品開発の連携等に関しての相談も可能となります。
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